愚か者が吹く笛の音に雲が笑う

愚か者が漏らす戯言

過労自殺について

先日、電通の社員が過労自殺を認定された事で様々な事が起こっている。

何処かのお偉いさんが軽はずみな言動をしたり。

電通に対しては行政が強制調査に乗り出したり、と。

そしてネットでは長時間労働に対する批判が高まっているが、果たして長時間労働過労自殺問題の本丸なのか。

勿論、長時間労働が人を自殺へと追い詰める要因の一つではあるだろう。

しかし、過労自殺問題の膿を長時間労働に絞る事は危険だと思うんだよね。

例えば、労働環境が良ければ、労働時間に多少の無理があっても問題になる事はないのではないか。

逆に労働環境が悪ければ、より労働時間を短くしなければならなくなるのかもしれない。

要するに、もっと全体で考える必要がある様に思うのです。

はっきり言って、無理をしてでも、やらなきゃならない仕事もあるだろう。

でも、その無理が誰かの命を奪う様であれば、そこまでする必要があるのか。

そんな中で、勿論、目安としての線引きは必要なのかもしれない。

ただ、それに縛り付けてしまう事は企業にとっても、労働者にとっても、更には消費者にとっても良くないんじゃないかな、と。

時間だけの問題じゃないと思うんだよね。

全体で考えて、労働者に無理を強いる事を減らしていく事。

最悪の事態になる前に、フィジカル面でもメンタル面でも過剰な負担がかかっている者を周囲が認知出来る様にする。

その様な仕組み作りが必要だと私は思うのです。

先日の電通の件で考えるならば、社員が自分のおかれている状況を打ち明ける事が出来る環境。

或いは、周囲の者が無理をしている者を察知してあげる事が出来る環境。

その様な環境があれば、事前に対応する事も出来たのではないか。

長時間労働の問題よりも、そっちを問題視すべきだと思う。

そして労働者に無理をさせて最悪の事態になる事を減らす為にも、もっと積極的に企業側が労働者の健康管理をしてもいいのではなかろうか。

フィジカル面では定期検診等で、現状でも、ある程度は管理する事も出来ているのかもしれない。

それを、もっと踏み込んで、新たに労働者の健康管理を専門で行う部署を作り、もっときめ細かく労働者の健康管理をしていく。

そうすれば、メンタル面でのケアも出来るのではないか。

勿論、それにより人件費等、お金も必要になってはくるだろう。

でも、労働者の健康に対して、それだけの配慮を出来るのであれば、それによって得られる社会的信用の方が大きい様に思ったりもするのです。

そして、その様な取り組みを取り入れた企業は一定の長時間労働を認める。

一方、その様な取り組みをしない企業は長時間労働を厳しく取り締まっていく。

そんな対策もあるのではないか。

勿論、これは、あくまでも私が考えた一例にしか過ぎません。

もっとより良い対策もあるのかもしれませんが、みんなで考えて、何とか改善をしていく事が出来たら。

そう言う以上は先ず、自分の考えを言わせて頂きました。

皆さんは、どう考えますか!?